前回に引き続いて、わかりやすい文章を書くためのコツをお伝えします。
前回の記事はこちら。
今回はつながりがあいまいな文章についてです。

アイマイミーマイン!

お、英語できるの?

アイマイミーマインクラフト

マインクラフト?

アイマイミーマインクラフトワーク

クラフトワーク?

マインクラフトはゲームで、クラフトワークはドイツの電子音楽グループ。テクノポップを開拓したバンドだよ

でも「あいまい」っていう言葉に反応しただけだよね

アイマイミーマインクラフトワークマン!
形容詞のつながる先はどこでしょう
さっそく例文です。
きれいな花の絵です

さて、「きれいな」のは何ですか?

花!

絵じゃないかな
さらっと読めてしまいますが、これ実はあいまいな文章なのです。
「きれいな」という形容詞が「花」と「絵」のどちらにつながっているかが分かりません。
1:きれいなのは、花
2:きれいなのは、絵

もう一つ例題です。
甘いドーナツの上のはちみつ

これはどうでしょうか?

甘いのが「ドーナツ」なのか「はちみつ」なのか分からないね

さっきの文章と同じだ
1:甘いのは、ドーナツ
2:甘いのは、はちみつ

この2つの文章は、形容詞がかかる先がどこかがあいまいになっています。
では、どうすればいいでしょうか?
まずは1つ目の文章「きれいな花の絵です」から。
もし、きれいなのが「絵」を指しているのならば
「花の描かれたきれいな絵」
もし、きれいなのが花を指しているならば
「きれいな花の、絵」
2つ目の文章だと次のとおりです。
もし、甘いのがはちみつを指しているのならば
「ドーナツの上にかかった甘いはちみつ」
もし、甘いのがドーナツを指しているのならば
「甘いドーナツの上の、はちみつ」
形容詞は、形容する先の言葉とできるだけ近くの位置に置くということを覚えておきましょう。
主語と述語を意識しながら読む
次の例文です。
私は、サイトウ君のようにうまくダンスが踊れません

あ、ぼくのことだ。ぼくはダンス下手だけど、サイトウ君はダンスがうまいんだよ

これはどこがあいまいか分かりますか?

うーんわからない

サイトウ君はダンスがうまいのでしょうか?

うん、うまいよ。コサックダンスが得意なんだ

コサック!? マニアックなダンスだ・・・
はじめちゃんの友だちのサイトウ君の話はおいておいて、この文章だけだと、実は2つの意味にとれてしまいます。
1:サイトウくんはダンスが上手いが、私はうまくない
2:サイトウくんも私もダンスがうまくない


ほんとだ
もうひとつ例文です。
サイトウくんとレゴランドに行く計画を立てた

あ、またサイトウくんだ!

そこはまあいいんですよ、誰でも

でもサイトウくんとレゴランド行くんでしょ、ぼくが

いや、あくまで例文です。この文章のどこがあいまいかわかりますか?

うーん、わからないよ
この文章では、サイトウくんがレゴランドに行くのか、行かないのかがあいまいになっています。
サイトウくんと一緒に計画を立てていただけで、レゴランドには行くかははっきりしないということです。

うーん、普通一緒に行くよね、サイトウくんレゴ好きだから
ただし、たとえば、サイトウ君は旅行が好きで、しかも旅行の計画を立てるのがすごくうまいとしたら、どうでしょう。

ぼくがレゴランドに行くから、いい計画にしたくて、サイトウ君に相談したとか?

その場合はサイトウ君は行かないね
1:サイトウくんはレゴランドに一緒に行く
2:サイトウくんは計画を立てるだけ(レゴランドに行かない)

普通に読めば、一緒に行くように読めますが、実はあいまいになっているところがあるということです。
これも、前後の文章や、伝える相手とのこれまでの関係ではっきりしている場合もあるでしょう。
ただし、なにげなく書いた文章にあいまいな部分がないかは、意識して確認するようにしましょう。
自分は分かっているから、その前提であいまいさが自分でわからなくなっていることがありますから。
まずは文章の主語と述語をはっきりさせて、そのあと他に出てくる名詞がどこにどうつながっているか確認するといいでしょう。

文章を書いたあとに、意識して確認するのがいいね

アイマイミーマインクラフトワークマントヒヒ!

読んでいただき、ありがとうございました!