【企画書の書き方】A4用紙1枚で作る企画書(サンプルあり)

企画・発想の技
シルベッシー
シルベッシー

先生から頼まれた、給食のおかずをみんなが残さず食べるアイデア、そろそろ提案しないといけないよね

はじめちゃん
はじめちゃん

うん、アイデアも出たし、提案したい!
でも、どう提案すればいいのかなあ

カラピー
カラピー

企画書にまとめてみましょうか

はじめちゃん
はじめちゃん

企画書! なんかすごそう!

コンセプトを立てて、アイデアを考えたら、企画書にまとめましょう。

今回は、A4用紙1枚にまとめる企画書についてお伝えします。

今回の記事は
【誰に】企画書の書き方を知りたい方、A4用紙1枚で企画書をまとめたい方
【何が】企画書に何を載せるか、どうまとめるかがサンプルを見ながら理解できます

パワーポイントなどで作るスライド形式の企画書については、こちらの記事をご覧ください。

A4用紙1枚企画書サンプル

まずはサンプルを見ていただくのが早いと思うので、ご紹介します。

はじめちゃん
はじめちゃん

ぼくの企画で作ってください!

カラピー
カラピー

わかりました

はじめちゃんの企画
クライアント:学校の担任の先生
解決したい問題:クラスの生徒が給食のおかずを残してしまう
納期:6月には解決したい
費用:先生のおこづかいから

はじめちゃん
はじめちゃん

うん、そうそう、これ。色々アイデアも考えたよ

シルベッシー
シルベッシー

コンセプトも決めたよね

カラピー
カラピー

はい、それを企画書にまとめてみましょう

上記の企画を企画書にまとめたのがこちらです。

A4用紙1枚にまとめてあります。

はじめちゃん
はじめちゃん

すごい!

シルベッシー
シルベッシー

1枚にまとまっているね

A4企画書にのせる項目

A4用紙一枚にまとめる場合、記載できる内容は絞られてきます。

記載項目は、およそ以下のものです。

・企画の背景/与件の整理
・現状分析
・課題
・目的
・コンセプト
・アイデア(施策案)
・スケジュール
・予算/効果

情報量のバランスを考えて、枠で区切ってみるとこんな感じです。

それぞれの項目について解説していきます。
各項目の詳しい説明は別の記事のリンクを貼っておくので、そちらを参照ください。

ヘッダ部(クライアント名、企画タイトルなど)

まず、ヘッダ部に必要な情報を入れます。

クライアント名のところは、部署名の場合は「御中」を、担当者名のところは「様」を入れましょう。

企画のタイトルは「XXXXXXに関する企画案」とか「XXXXXXXについてのご提案」のように書きます。

施策内容を伝えるタイトル、例えば「世界初!富士山の水を使ったビスケットのご提案」のように書いても良いのですが、個人的には、ここで企画内容を見せなくてもよいと思います。

シルベッシー
シルベッシー

少し、もったいぶるってことね

カラピー
カラピー

そうですね、これは考え方なので、どちらでも良いと思います

企画の背景/与件の整理

はじめに、提案する企画の背景を説明します。

なぜこの企画を提案することにしたのか、その背景を説明します。

クライアントから依頼があった場合は、「与件の整理」として、依頼された内容をまとめてもよいでしょう。

はじめちゃん
はじめちゃん

ぼくは先生からお願いされたから、そのことを書いたんだね

カラピー
カラピー

はい、短く簡潔にまとめるのがポイントですね

与件の整理については、記事『良い企画を生み出すために【与件の整理】』をご覧ください。

現状分析・企画のゴール

ここには、集めた情報から現状分析した結果を載せます

サンプルでは、対象者にアンケートを実施して、その結果を抜粋して掲載しています。

ポイントは、何がわかったかを一言でまとめておくことです。

シルベッシー
シルベッシー

「理由は様々だが、苦手なものは食べる前からイヤ」のところね

カラピー
カラピー

現状分析した中でデータがあれば、グラフにして載せるのも良いですよ

次に企画のゴールを書きます。

サンプルでは、課題(やるべきこと)とゴールを分けてありますが、ゴール(目的)だけ載せても良いでしょう。

ポイントとしては、現状分析した結果からわかった問題点に対して、ゴールがつながっていることです。

はじめちゃん
はじめちゃん

矢印でつなげてるね

ここまでで、企画に至った理由を、提案する相手に納得してもらえることが重要です。

論理的に導いている感じが伝わるように、文章や図解で表現しましょう。

シルベッシー
シルベッシー

アイデアだけ伝えても良くないってことね

情報収集については、記事『【企画の情報収集】情報は、妄想力を働かせながら整理して絞り込もう』をご覧ください。
課題については、記事『【企画を始める前に】課題抽出でやることを明確にしよう』をご覧ください。
ゴール(目的)の設定については、記事『企画のゴールをまず決めよう!【目的設定】のやり方』をご覧ください。

コンセプト

コンセプトは短い言葉で印象に残るようにしましょう。

あまり説明を増やさず、コンセプトを表すキャッチコピーと補足する説明を載せます。

実際の企画内容を期待できるような言葉(コピー)を書きましょう。

コンセプトについては、記事『良いアイデアを貫くコンセプトの作り方【具体例あり】』をご覧ください。

施策案

ここで、何をやるか、何を作るかという企画内容を具体的に説明します。

はじめちゃん
はじめちゃん

2つの方向性でアイデアを出したよね

イラストや写真を入れて、イメージが出るようにしましょう。

このサンプルのように、複数案がある場合は、並べて比較しやすいようにします。

シルベッシー
シルベッシー

両方やりましょうって案になってるね

カラピー
カラピー

はい。ただ、どちらか一方だけ採用されてもできるように説明してますね

クライアントの予算の都合もありますし、選択肢を与えることで、どちらかが採用されやすくなることもあります。

個人的には、一案だと、それが気に入らないと採用されなくなってしまいますが、複数案だと、この中だったらこれがいいというように、受注確率に効果があると思っています。

スケジュールと費用

最後にスケジュールと費用を載せます。

どちらも、詳細は別紙を参照してもらう想定です。

スケジュールについては、まずはクライアントの要望の期日にできるのか、それとも難しいのかが伝わればよいです。

カラピー
カラピー

ただし、クライアントからスケジュールの提示が要望されていれば、しっかり作っておきましょう

A4サイズ1枚にまとめる必要性(メリット・デメリット)

A4用紙一枚にまとめる企画書はいかがだったでしょうか?

はじめちゃん
はじめちゃん

できそうな気がしてきた!

さて、ここで、A4用紙一枚でまとめるメリット・デメリットをお伝えします。

メリット:
・簡潔に企画内容が伝わる
・配布する資料が少なくて済む
・ポイントを抽出してまとめることができる

デメリット:
・情報量が限られる
・スライド式のようにストーリーを作ることが難しい

今回のサンプルのように、A4用紙タテに企画書をまとめることは少なくなっていると思います。

それは、紙で出力して、提案時に渡すことが減っているためです。

会議や打ち合わせの場でも、大型モニターに企画書を映してプレゼンすることが増えました。

私の場合、一応紙で出力して持っていくことはありましたが、紙で説明することはなくなりました。

はじめちゃん
はじめちゃん

じゃあ、最近はあまり意味がないの?

カラピー
カラピー

まだ紙で配る必要がある会社であれば、A4用紙1枚にまとめる意味はありますよ

また、まだ企画書を自分で作ったことが無い方や作った経験が少ない方は、A4でまとめる練習をしておくのをオススメします。

カラピー
カラピー

スペースが決まっていると埋めやすいです。
また、言いたいことを簡潔に伝える練習にもなります

レイアウト・デザインはシンプルに

昔は、A4用紙の中で、さまざまな枠や線、矢印などを多用して派手にまとめる企画書が流行っていたことがあります。

昔の本を見ると、そういうレイアウト、デザインを工夫した例をたくさん載せているものもありました。

ただし、今はオススメしません

レイアウト・デザインはできるだけシンプルにしましょう。

デザインで意識するところ
・区切り(内容のかたまり)ははっきりさせる⇒罫線や枠線
・見出しは目立たせる⇒太文字、文字サイズを上げる
・一番伝えたいところ(コンセプトとか企画案)⇒枠線や色、飾り、イラストや写真を入れる

文字については、見出しや本文などの文字の大きさのバランス(文字のジャンプ率といいます)を意識して、違和感が出ないようにしましょう。

もちろん指定のフォーマットがある場合は、それを使いましょう。

シルベッシー
シルベッシー

サンプルは色がなかったね

カラピー
カラピー

はい、モノクロ出力を前提にしていました

はじめちゃん
はじめちゃん

カラーにしてもいい?

カラピー
カラピー

いいですよ

カラーにする場合は、見出しや枠線、写真や図に色をつけるのが良いでしょう。

メインのカラーとアクセントカラーで2,3色くらいに絞って使ってみてください。

はじめちゃん
はじめちゃん

よし、ぼくも企画書作ってみる!

シルベッシー
シルベッシー

何の企画?

はじめちゃん
はじめちゃん

もちろん、ぼくがモテるようになる企画だよ!

カラピー
カラピー

読んでいただき、ありがとうございました!