
今回は、企画の方向性の具体例です。一緒に考えてみてください
前回の記事はこちら。
企画のやり方・進め方を全10ステップで解説しています。
» 【誰でもこれでできる!】企画のやり方・進め方10のステップ
【企画の方向性】例:あなたは物流センターのセンター長です
あなたは、昨年名古屋にできた物流センターのセンター長です。
バンテリンドーム(旧:ナゴヤドーム)に匹敵する大きな物流センターの倉庫の改善を任されています。
この倉庫には、膨大な種類の商品が雑然と置かれています。
商品は、日用品から家電、本や文房具など本当に様々。
注文を受けると、該当する商品をスタッフが集めます。
しかし、1つひとつの注文は少ロットですし、倉庫は巨大。その中から該当する商品をピックアップするのは大変な作業です。
該当する商品の場所は、スタッフが携帯する小型のタブレットに出ています。
それでも商品がすぐ見つけられなかったり、道にまよったり、遠回りしたり、決して効率良い作業ができているわけではありません。
【企画の方向性】問い:作業を効率化する手立てはないでしょうか?
さて、状況を整理して、企画を始めましょう。
商品のピックアップが非効率という問題に対して、効率的なピックアップができているのをゴールとしてみます。

ここから企画の方向性を考えます。
その前に課題を出しましょう。

課題とはやるべきことです。
ここから企画の方向性を考えます。
課題が2つ出たので、この2つの方向で企画を考えます。
例えばこんな感じです。

「商品を探す時間を短くする」という課題に対して「商品の場所をわかりやすくする方向」、「スタッフの移動時間を短くする」という課題に対して「なるべく動かなくて済む方法」という課題を出しました。
それぞれの課題に対して、他の方向性も考えられるかもしれませんね。
そして出したこの2つの方向性に対して、企画を考えるのです。
(急ですが)2つの方向性に対して、こんな案ができました。

いかがでしょうか?
急に企画案まで出してしまいましたが、「課題」と「企画の方向性」の関係を理解いただけましたか?
問題に対して、いきなり企画するのではなく、課題を出してから企画の方向性を考え、そこから企画を考えるのが大事なのです。

ちなみに移動してくる棚、どこかで見たことがありませんか?
これ、Amazonの物流センターの事例を参考にしたのです。
ニュースで、倉庫の中を棚が動き回る映像を見たことがありますが、すごいですよね。
私がスタッフだったら、棚の邪魔をして棚から怒られそうです。
今回は、企画の方向性について、例題で説明してみました。
前回の説明(こちら)と合わせて、理解していただけるとうれしいです。

途中、バンテリンドームの記述がありますが、私が名古屋生まれ、名古屋育ちのためです。普通は東京ドームですよね(笑)。
読んでいただきありがとうございました!