
いやあ、やっぱりクロサワいいわあ

何? 映画?

そう、七人の侍

雨の降り方がいいんだよねえ
さて、黒澤明監督の七人の侍の話がどう関係するかは、のちほど説明するとして、今回は、わかりやすいと感じる量についてお話しします。
わかりやすい、は覚えやすいということと関連してますので、今回は人の記憶についてお伝えできればと思います。
覚えやすさの量は決まっている?
さて、問題です。
どちらが覚えやすいと感じますか?


Bです!

なぜですか? ー(ハイフン)の分、文字の数は増えてますね

うーん、区切りが見えるから?

なぜ、区切りがあると、覚えやすいんでしょう?

人生は区切りの連続だから

いいね!
どうやら、一度に覚えられる数が関係しているのかもしれません。
実は、それを調べた人がいます。
アメリカの心理学者のジョージミラーという人。
英語は読めないかもしれませんが、seven=7とかTwo=2は読み取れますか?
日本語にすると『マジカルナンバー7±2:我々の情報処理の容量』です。

ここで出ている数字『7±2』が、人が一度に覚えられる数ということです。
正確には、聞いたり、見たりしたあと、すぐ思い出せる数ということです(認知心理学では「短期記憶」と言います)。
この研究結果の論文タイトルから「7」がマジカルナンバーとかマジックナンバーとか言われるようになりました。
この7は、正確には「かたまり(チャンクと言います)の数」のことです。
最初の問題で「020-4199-786X」の方が、覚えやすいと感じたのは、
-(ハイフン)入ってかたまり(チャンク)が3つになったからです。
つまり11桁の数字では覚えにくかったのを-(ハイフン)で三つに分け、3桁―4桁―4桁としたため、覚えやすくなったということ。

もしかして『七人の侍』のサムライが7人なのは、マジックナンバーのせい?

そうかもしれません。他にも色々ありますよ。例えば一週間は7日ですね。
1オクターブの音階は7つです

世界は7大陸と7つの海でできている。
世界の不思議は7つ

七夕、七草粥、七福神

しぶい

セブンイレブン

それはちょっと

あ、虹も7色だ

ほんとだ

赤、青、黄色、エメラルドグリーン

え、エメラルドグリーン???

アッシュグレー

あ、アッシュグレー???

おしゃれですねえ
残念ながら、その後の研究で7ではなくなった
実は、このあと、比較的最近の2001年のことです。
ミズーリ大学の心理学教授のネルソン・コーワンさんが、一度に記憶できる塊(チャンク)の数は「4±1」だと発表しました。
「7」でなく「4」がマジカルナンバーだということです。

うーん、なんかちょっと残念。
7の方がロマンがありませんか?
記憶できる数にロマンが必要なのか、正直わかりませんが、がっかりした自分の気持ちは大切にしようと思います(どんな感想だ)。
さて、じゃあ、このマジカルナンバーをどう使うと、わかりやすさにつながるのか、具体的な話は次回お届けできればと思います。

はーい!