わかるということ(認知心理学の話-2)

ライティングの技
シルベッシー
シルベッシー

どうしたの? 鏡をじっと見て

はじめちゃん
はじめちゃん

カガミに映っているのってボクだよね?

シルベッシー
シルベッシー

そう、はじめちゃんだよ

はじめちゃん
はじめちゃん

こんな顔だっけボクって・・・。
もっとカッコいいと思うんだけどなあ

シルベッシー
シルベッシー

はじめちゃんはカッコいいよ

はじめちゃん
はじめちゃん

それって見た目のこと?

シルベッシー
シルベッシー

いや、性格・・・

はじめちゃん
はじめちゃん

このー、シルベッシーの正直者〜

はじめちゃん
はじめちゃん

ああー、すごいことに気づいた!
ボクの左目の前にあるのは、カガミの中だとボクの右目なんだよ

シルベッシー
シルベッシー

左目の前に右目が。変だねえ、それってつまり・・・

はじめちゃん
はじめちゃん

右目と左目が入れ替わってるー

(RADWIMPSが流れてくる♪)ネタ古くてすいません。。

はじめちゃん
はじめちゃん

ねえ、カラピー、どうしてかわかる?

カラピー
カラピー

えっ? (分からない・・・)

鏡って不思議ですね。左右が反転するのに、上下は反転しない。裏表も反転しない。

どうしてなんでしょうか?

鏡の話の答えは、わかってないので、このままスルーします(どなたか教えてほしい)

さて前回、うんち心理学(認知心理学)において「わかる」に関する「同化」という考え方をお伝えしました。

覚えてますか?

はじめちゃん
はじめちゃん

どうかなー

シルベッシー
シルベッシー

同化なー

カラピー
カラピー

ダジャレね

同化は、自分の中にある知識や経験の記憶と、今目の前で見たり聞いたりしていることが同じだと判断できたとき「わかる」となることでした。

でも、実際には同じだと言ってもまったく同じではないですよね。

例えば、人だと、髪型を変えていたり、メガネをしていたり、違う服を着ていたり、靴を左右逆に履いていたり、唇をハチに刺されて腫れていたり(特殊状況)。

まったく同じじゃなくても「わかる」というのが今回の話です。

この記事を読むと
・認知心理学での「調整」について知ることができます
・記憶の種類(長期記憶・短期記憶)について知ることができます

認知心理学的に「わかる」とは
入力された情報を、
1. 自分が持っている知識に同化できるか、
2. 自分が持っている知識を使って調整(抽象化)できること

前回ひとつめの「同化」について説明しましたので、今回は二つ目の「調整」についてお伝えしたいと思います。

調整とはどういうことか

見たことがない犬種の犬であっても、見たら犬ってわかりますよね(たまに猫っぽい犬もいますが)。

これは、記憶の中にある犬と照らし合わせて判断している感じですよね。

これを認知心理学では、「調整」という言葉で説明します。

調整:長期記憶貯蔵庫の中にある情報を多少変形させたりして、新しい情報を消化すること

つまり、記憶の中にある色々な犬の情報から、目の前の動物も犬だ(なにかの特徴で判断)とわかるということです。

長期記憶と短期記憶

認知心理学では、人間の頭の働きを、長期記憶貯蔵庫短期記憶貯蔵庫という「貯蔵庫(入れ物)というもので考えます。

見たり、聞いたりして頭の中に入ってきた情報は、短期記憶貯蔵庫で一時的に保管されます。

そのときに、長期記憶貯蔵庫の中にある関連する情報を引き出したり、戻したりして、今頭に入ってきた情報と照らしあわせて、認識しているという考え方です。

短期記憶:数十秒から数分くらいで消える一時的な記憶
長期記憶:数分から一生にわたって保持される記憶

※短期記憶より短い感覚記憶や、短期記憶と長期記憶の間に、中期記憶があるという考え方もあります

この考え方だと、「わかった」ってなるときには、長期記憶と照らしあわせて、「あ、これだ!」とか「たぶんこれかな」ってなっているってことです。

わかりやすくするには、相手の記憶の中を想像すること

さて、前回と今回で「わかる」について、認知心理学の話を取り上げて、説明しました。

ちょっと難しかったかもしれませんね。

とにかく伝えたかったのは、ただひとつ。

相手がそのことにどれくらい知っているかを知って/想像して、伝えましょうということ。

次の機会に、実際どういう風にするとわかりやすくなるか、実例を挙げて説明できたらと思います。

カラピー
カラピー

読んでいただき、ありがとうございました!