前回、施策アイデアの出し方について、企画の方向性から考えるやり方をお伝えしました。
ぼくのクラスの問題を解決するアイデアが色々出たね
はい、今回はそのアイデアをより具体的なものにしましょう
今回は、アイデアをより具体的、そして魅力的にする方法をお伝えします。
私が実際にやっていたことをお伝えしますので、ぜひやってみてください。
今回の記事は
【誰に】パッと出たアイデアが具体的にならない方、面白いアイデアが出ない方
【何が】筆者が実際にやっていた、アイデアをより具体的/魅力的にする方法を理解できます
企画のやり方・進め方を全10ステップで解説しています。
» 【誰でもこれでできる!】企画のやり方・進め方10のステップ
ぱっと思いついたアイデアはだいたい使えない
アイデアはぱっと思いついたとしても、そのまま実行するのは難しいです。
もっと具体的にする必要があります。
また、ぱっと思いついたものは、すでに世の中にはたくさんあって、場合によっては、実行しても効果が少なくなることもあります。
そもそもプレゼンの場面でそのことが伝わって、採用されないことも考えられますね。
どこかで見たアイデアだなあと思ったら盛り上がらないよね
ぱっと思いついたものは、まだアイデアの元だという風に捉えた方が良いと思います。
アイデアをより具体的にするには、どうしても時間がかかります。
じっくり多方向から考えて、最適で魅力のあるアイデアにしていきましょう。
1. 理想の未来とのギャップを埋める方法を考える
企画を考えるステップの初めの方で、ゴール(目的)を決めたと思います。
施策をした結果、どんな風に(人/世の中)なっているか、理想の未来のことですね。
その理想の未来に対して、自分のアイデア(の元)の何がどうなっていれば実現できるのか、今何が足りないのかを考えます。
現状足りないところをどう埋めていけばいいのかが、アイデアになります。
ここからは私のやり方です。
まず、理想の未来を考えるときに、特定の人(ターゲットとなる人です)がどんな表情をしているか、どんなことを口にしているか、どんな行動を起こしているか、そういうことをリアルに想像します。
頭の中で、映像や音声を実際のシーンのように思い浮かべます。
それをメモっておきます。キーワードだけで構いません。
次に、現状を分析します。すでに現状分析が終わっていたら、その分析結果を眺めます。
そして、さきほどの理想の未来を右上に、現状を左下に置きます。
図解するとこんな感じです。
まんなかのふわっとなっているところは?
この中で何が起きれば、理想の未来になるかアイデアを考えるのです
なんか楽しそう
この図を用意して、みんなでそれを見ながらアイデアを出し合うのも良いと思います。
「バックキャスティング」という思考法があります。
バックキャスティングとは、未来の姿を想像・想定して、そこから逆算して、今何をするかを考える手法です。
例えば、2050年の未来を想定して、そこから逆算して、今から何をしなくてはいけないかを考えるということです。
環境対策とかSDGsってバックキャスティングが使われているよね
私のやり方もこのバックキャスティングに近い(同じ?)です。
このやり方の良いところは、アイデアが現実から離れて、制限が少ない状態で考えられるため、面白いアイデアが出やすいところです。
2. 世の中で流行っているものを取り入れられないか考える
世の中の動きは、常にチェックしておきましょう。
トレンドと言われる、今流行っているモノやコトは、多くの人が知っているということもありますが、やはり流行る理由があります。
ただし、そのまま取り入れるのではなく、まずは流行っているモノやコトの本質を捉えてほしいです。
例えば、「TIK TOKが流行っているから、TIK TOKを今回の施策にからめましょう」ではなく、
TIK TOKが流行っているのは、短尺動画ということ、そして検索エンジンによる拡散性があることなどが挙げられます。もちろん興味を引く面白いコンテンツが沢山ある。
ここを捉えて、企画として、「短尺で一瞬にして興味を引く動画コンテンツ」というアイデアを組み込めないか考えるということです。
企画書には、TIK TOKの利用者推移とか、TIK TOK動画の特徴など、調査結果も入れたりします。
企画の種類によっては、最終的にTIK TOKに動画を掲載する企画になることもありますね。
ボクはYouTubeやってみたい!
他にもテクノロジーの進化も気にしておきましょう。
最近であれば、AIの動向とか、自動車の電動化とか、自動運転とか、流行っているアプリやWEBサービスなど。
インターネットを検索するのでも良いのですが、私のオススメは、本屋さんに行くこと。並んでいる本や、雑誌の特集記事などを見ていくと、今流行っているものが見えてきます。
ぼく本屋大好き! 赤い本がたくさん並んでいるところ
大学入試の赤本ね。はじめちゃん変わっている
3. アイデアを極端にしてみる
ぱっと思いついたアイデアをより尖らせたい、魅力が際立つものにしたいときは、アイデアを極端にしてみる方法があります。
これは思考法なので、実際に極端にしたアイデアを施策として採用するというよりは、アイデアを具体化するときに、核となるポイントを見極めるようなイメージです。
掃除機の新製品開発を例にします。
吸引力に注目して、ずっと使ってもまったく吸引力が落ちない掃除機を考える。
通常はフィルターが目詰まりして段々と吸引力は下がりますよね。でも吸引力がまったく変わらない。
それって、ダイソンの掃除機だよね。前に勉強したよ
コンセプトを考えるところで出てきたね
実際ダイソンは「吸引力の落ちないただひとつの掃除機」というコンセプトで、独自の吸引機構を開発し、爆発的に売れました。
これが、「吸引力は他社よりは上回っています」くらいの品質だったらどうでしょう。
極端にする(この場合はまったく吸引力が落ちない)ことで、核となるポイントが際立って、場合によってはそれが企画の中心になることがあります。
これは製品だけでなく、サービスでも同じです。
独自性というのは、極端にすることで見えてきます。
この極端に考えるのに使えるフレームワークがあります。オズボーンのチェックリストというものです。
オズボーンのチェックリストについては、こちらをご覧ください。
いったん極端にして、そのアイデアの核となるポイントを把握して、具体的にしていくといいと思います。
オズボーンのチェックリストは、アイデア発想のためのフレームワークですが、企画していることの本質(良いところ)を浮き立たせるのにも使えます。
ぜひ、試してみてください。
ぼくのアイデアももっと具体的にしなくちゃ!
読んでいただき、ありがとうございました!